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『〇〇が壊れたので修理してください』

こんなメールをいただくと心臓の鼓動が早くなります。

私たちは物作りメーカーとして山で使う用品は壊れてはいけないと思っています。
それはその人の山での楽しみや時間を奪うだけでなく、ともすれば危険につながるかもしれません。
だから壊れてはいけないのです。

軽量なバックパックを作るためには 軽い素材を使えばいいというわけではありません。

その縫製ラインはデザインではなく力学的に理にかなっているのか? その素材は使用に耐えられるのか? 耐久性は?

古くから製造されてきたバックパックの基本設計に金属加工やアクリル加工の構造設計を取り入れて生み出されたのがSpinnZackをはじめとするFREELIGHTのバックパックです。

【軽さゆえの弱点】
軽く薄い素材はどうしても厚く重い素材より素材自体の強度は劣るため、直接的な衝撃や想定外の負荷には弱いのです。
実際にFREELIGHTの製品が壊れてしまった例は以下のようなものがあります。

・道に張り出したとがった岩に強くバックパックが擦れて穴が空いてしまった。

・重い荷物を入れたバックパックを放り上げるように一気に片腕で持ち上げて背負うのを繰り返していたらショルダーベルトが壊れてしまった。(瞬間的に大きな負荷が繰り返し掛かります。)

・電車の荷台に乗せたバックが落ちそうになり生地が薄い部分を掴んで引っ張ったところ縫製部分に切れ目が入ってしまった。

・休憩の時地面に置いたバックパックを手元に引き寄せる際、何度も引きずって気が付くとボトムを切ってしまっていた。

上記の例は厚く重い一般的なバックパックなら壊れなかったかもしれません。
しかし私達が提案したいのは装備を軽量化し、そのぶん生まれた体力・気持ちの余裕を、道具を工夫して使う楽しみに使って欲しいのです。

【道具と人間が弱点を補完してウルトラライトトレッキングが完成する】

私たちはウルトラライトトレッキングギアと呼ばれる分野の製品を作っています。
しかしウルトラライトとは単に軽い製品のことを指した言葉ではありません。
そのフィールドでの行動スタイルや道具への考え方、つまり山に向かう人と道具が合わさって初めてウルトラライトトレッキングは完成すると考えます。

我々は構造力学的に設計された図面をもとにとても弱い生地で一度バックパックを作りどこが壊れるか、計算通り壊れるか、その設計の確かさを確認した後本来の選び抜かれた素材で製品として製造しています。
バックパックに登山道具を収納する際の重量制限などはありません。

もし使用方法で疑問に思ったときはメールなどで遠慮なくご相談ください。

>修理についても書いてありますのでFREELIGHTに関するQAをご覧ください。

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